漢方の草貫堂

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2022年4月19日火曜日

東洋医学において、人体を構成し生命活動を維持する基本要素を

気・血・水」と考えます。

私たちの身体は「気」「血」「水」が絶えず

全身を巡り各臓腑の機能を維持し、活性化させています。

この「気・血・水」がバランスよく身体を巡っている状態

健康であり、「気・血・水」の1箇所でも不足したり、

巡っていない(滞っている)状態などが起こると

身体の不調を起こします。

「気・血・水」のバランスが大切なのです。

「気」とは人が生きていくために必要な活動を支えるエネルギーのことです。

元気、やる気、気を失う、気が抜ける、

気が強い、勇気、根気、雰囲気・・・など。

日本語にはたくさん「気」を使った言葉があります。

いずれも目でみることは出来ませんが、

「気」は生命エネルギーを表し、

心身の活動に影響するものです。

主に「気」の役割は、消化、吸収、排泄を正常に行う

体内中の血を巡らせる、体温を正常に保つなどの働きをします。

「気」は体の機能をコントロールする精微物質であり、

目には見えないけれど実体のある“物”なのです。


最近「春バテ」という言葉をよく耳にすることが多くなりました。

「春バテ」とは、春に起こりやすい心身の不調のことです。

春は1年を通して寒暖差が大きい時期であり、

同時に進学、就職、異動、転勤など、

生活環境や人間関係に変化が起こりやすい季節です。

こうした寒暖差や環境の変化が原因となり、

身の不調が現れるのです。

このような不調は中医学では気の流れが滞る「気滞(きたい)」と考えられます。



「気滞(きたい)」とは体の中の

「気」がスムーズに巡っていない、停滞した状態です。

気滞が起こると、イライラ、怒りっぽい、憂うつ、不安、膨満感

ガスやゲップが多い、消化器系の不調、頭痛、生理不順など

の症状が起こります。

これらの症状を改善していくには、

適度な運動気分転換によるストレス解消を行うと良いでしょう。

それでも改善されない場合は、漢方薬や鍼灸治療が効果的です。

「気」を巡らせ、滞りを取り除き、「気・血・水」のバランスを調えます。

漢方薬では、「気」の運動(巡り)障害を改善する薬を用います。

また鍼灸治療では、中医学の弁証論治か

経絡上のツボを刺激することにより「気」の流れを整えます。


病は気から」という言葉は、

気の持ちようで病は重くも軽くもなるという意味ですが、

語源は中国から来ており、

エネルギーの「気」という意味から生まれた言葉です。

現代医学では「気」は重要視されていませんが、

東洋医学の治療では「気」はとても重要な要素です。

中国では何千年も前から、「気・血・水」の考え方を基本とし、

人々の治療を行ってきました。

中国古来からの治療法を今も引き継がれ、

我が国にも中医学・漢方、鍼灸治療があります。

自然の原理と体の原理に基づいた東洋医学理論は奥が深く壮大です。

皆様にも東洋医学について、さらに興味を持って頂けると嬉しいです。


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お気軽にご相談下さい。

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