漢方の草貫堂

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2013年2月26日火曜日
紫木蓮の花が咲き始めました。

 いち早く、草貫堂の店内に  紫木蓮の花が咲き始めました。

  店の前の 紫木蓮の花は、まだまだですが、木蓮は漢方では、
.
辛夷(しんい)と言いまして、散風解表、宣肺通鼻の働きがあり、

肺の熱を去り、鼻の通りを良くします。

どうぞ一度、草貫堂のお出で下さり、とくとご覧ください。
2013年2月25日月曜日


 毎朝、店の前を掃き掃除します。そんな時、道路の上に丸い真っ黒い山椒の実ほどの大きさの糞がいっぱい見つかります。
草貫堂の前の猫の額ほどの小さな花壇には、サンシュユ、アララギ、白南天、アロエとありますが金柑の木だけに付きます。
 橋本先生にお聞きしたら、「柑橘系だけしか食べないよ。」と教わりました。そんな時、金柑の葉っぱをむしゃむしゃと食べ尽くして、葉っぱがほとんどなく、葉脈だけになり、糞をまき散らします。金柑の木が枯らす憎っくき芋虫の仕業です。ですから糞を見つけ次第、箒で金柑の木を思い切り揺すります。そうしますとイモムシことアゲハ蝶の幼虫は、道路に落ちます。多い時は、数匹の時も落ちます。足で踏んづけると、良い匂いがして来ます。

 幼虫のお腹からの成分と思われます。そして道路には、緑色の液が、絵具を塗ったように、芋虫の形の絵が描かれます。そんな事に快感さえ感じてました。金柑の木を枯らす憎っくき芋虫ですから。そんなことを橋本先生にお聞きしたら、「可哀想だから、そのまま食べさせておやりなさい。決して金柑の木は、枯れることは、ありませんよ。」と教えてくだった。

それからというもの、芋虫のたくさんの糞を毎朝、掃除するはめになりました。ところがある朝、見るともなく眺めたら、芋虫君ずいぶんグロテスクというか、可愛らしいと言うか、愛嬌のある顔をしている。色もきれいだ。私の大好きな緑色をしている。よくよく観察すると葉をパクパクと食欲旺盛であり、見る見るうちに葉が、傘の芯だけのようになる。  さわって見るとフニャフニャとゼリーのように弾力性があり、顔は正面から見るとアザラシのような顔で、横から見ると目がとっても大きくて愛嬌のある顔である。体は、緑の兜が幾重にも規則正しく配列されて白色で区切られ、その区切られた兜を境に左右にくねらせながら、前に進んで行く。前足は刺のような三本の緑足でしっかりと枝を摑み、まっ白い何本もの足が繊毛のようにお行儀よく動く。見ていても飽きない。猫の頭をなでるようになでてみると、うるさそうに顔を横にそむける。そしてもっとしつこくなでまわすと真っ黄色の角のようなものを出して威嚇する。

  突然に、足長蜂が、現れてあっという間に目の前の芋虫に飛びっかかり体全体を覆いかぶさるようにして、針で刺している。イモムシも必死で体をくねらせて抵抗するがそれまで、体の一部が黒くなっていく。可哀想だから、店の中から、キンチョウルを持って来て、憎っくき足長蜂めがけて何度も何度もスプレイした。流石の足長蜂も離れて下に落ちて行った。小さくしぼんだ芋虫の幼虫は、黒化して、しなびてかろうじて枝にぶらさがって無惨な姿を曝していた。

 自然界の掟は、残酷で、生き抜く事の厳しさを目の当たりに見せつけられた。その事を妻に話したら、「蜂も生きて行かなければならないから、蜂に可愛そうな事したねと、人為的な力を加えて、一部、自然界の食物連鎖を壊したね。」と嗜められた。それにしても憎っくき、芋虫が、そんなに時間が経過してないのに、顔をなぜてやるほど可愛くなったのに、我ながら厭きれた。

小さな形の白と黒のツートンカラーの表面がデコボコの幼虫がどうも芋虫の雛であるらしい。金柑の葉っぱの上に脱ぎ捨てた残骸らしきものが、あっちにも、こっちにも見られる。
 そういえば葉っぱの上に兄弟並んだ姿を見かける。

 枝に糸で巻きつけてさなぎになったものもいる。イモムシは、自分の体が、さなぎに変わる瞬間を自分で意識しているだろうか。動き回れる柔らかい体が急に硬い動けない体に中から変わっていく瞬間は、どんな感じだろうと想像をめぐらすと末恐ろしい気がする。自然界って本当に不思議だなーと感心しました。

 こんな芋虫の世界があるなんて、何年も知らずに過ごしていました。注意を払えばもっともっといろんな世界があるかもしれないと思われました。







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