漢方の草貫堂

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2013年1月11日金曜日
52年ぶりの学年会      2012.11.17

 仕事を終えて雨の中、少し遅れて会場に急いだ。
部屋に入るやいなや、あたりを見渡すと熱気ムンムンの老人の集まりに圧倒されながら、どうも、私だけが異邦人なのか、場違いなところに来てしまったかなと一瞬、わが目を疑った。 でもよく見ると見覚えのある顔がある。名前を呼び合い、そのうちに、学年会の集まりが、いつの間にか、小学校の教室に変貌していった。
 六十歳を超える仲間たちの顔のなかに、十二歳の可愛らしい少女の面影を捜しているのだろうか、十二歳の幼い少年の仕草を見出そうとしているのだろうか。
 そして現に見えている顔と見比べて52年の時の流れを改めて考えさせられる。一人、残らずその時の洗礼を逃れられることは出来なかったらしい。
 私は、変な性癖があるようだ。その当時の友の顔が浮かび、友の声が聞こえて来て、頭の中で映像を結び、動き出すのである。私に画家の描写力があれば表現できるものを、いつも描けないでジダンダを踏む。
 まれに、いくら卒業写真と見比べても昔の顔と一致しない子、人もいる。 とにかく時のいたずらだろうか、同じ過去を持った懐かしさ、幼い日々の一時期を共有して生きてきた証なのだろうか。ほんのりと初恋の甘酸っぱいレモンの味を感じながら、とっても良い気持ちに誘ってくれる。もうそんな事を感じさせられる年輪を体の中に植え付けられてしまったのかな。
 
 あと四分の一の人生の第四コーナーを蹴って、残り百メーター先に見えるゴールは、はるか遠くなのか、すぐ間近かなのか、わからないけれど、とにかく、ゴールを目指して、テープを切る清々しさを感じて生きたいね。 おわり                    
                      あんどう ひかる
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